相手の労力を最小化するコミュニケーション

相手の労力を最小化するコミュニケーション

Clock Icon2022.10.24

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こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
仕事において他者とのコミュニケーションは必須です。
コミュニケーション時に受け手の時間を節約することができたら、その時間は地味に響いてきます。

受け手の労力

労力の例1 - 業務の依頼

例えば、業務を依頼をする人が「社員マスタからマネージャーの情報を抜き出しておいて」と伝えたとします。
受け手が社員マスタの場所を暗記していない場合、社員マスタを探すところからスタートです。
この際に、依頼者は社員マスタの場所を知った上で依頼しているでしょうから、依頼時点でその場所を添えておけば受け手は時間を節約することができます。

労力の例2 - 情報共有

例えば、同僚の役に立ちそうなウェブページの情報を見つけたとします。
該当の URL を渡したとします。そして、このページは非常の文章量が多く、多数のトピックを含むページだったとします。
受け手からすると「同僚はこのウェブページの内容の何が、何に役立つと考えてシェアしてくれたのだろうか?」と考えることになります。そして、もらったページの全体を読んでもどこを意図して共有してくれたのか把握できない場合もあるでしょう。
この際に、伝えた側がこのページの情報を共有する際には「場所Aの主張Bが、こういった理由で相手の業務Cに役立つ」と考えて共有しようと思ったきっかけがあるはずです。その場所、意図を伝えることで受け手がもらった情報を確認する時間を節約することができます。

労力を抑えるテクニック例

可能な限り具体的な場所を記して共有する

リンク等で添えられた情報を開けば、伝えたい場所そのものが表示されるような情報の渡し方が理想です。
  • Notion を利用している場合、共有したい文章を含むブロックのリンクを渡す
  • GitHub でコードに関する話をしたい場合、該当コードの行範囲のリンクを渡す
  • 書籍の任意の情報を伝えたい場合、ページ数・章節項の情報を伝える
ようなイメージです。
取得可能な位置情報が限られている場合は、補足で「N章」の「・・・・・」という文章のところ、など具体的な情報を添えます。
この際、テキストで共有すると文書内検索で発見しやすくなるため、画像よりはテキストで共有するとよいでしょう。
逆に手間が大きくなるのは、任意の情報について口頭や文章で伝えているが、実際のリンクや場所の共有が全く無い場合です。
この場合は、記載された文章を元に相手が指摘している場所を探し回る必要がでてきます。口頭ならすぐその場で確認できるかもしれないですが、例えば非同期のテキストチャットだった場合、確認のための投稿をし、それに対して返答が得られるまで待つ必要があります。

最初にお題を伝える

あなたが何かを伝える相手は、常に単一の業務の単一領域を扱っているとは限りません。
どのプロジェクトに関する話題の、どんな内容に関するやりとりなのか?
それを冒頭に端的に伝えると、状況把握を素早くしやすくなります。

主語・目的語の省略や、指示語の多用を避ける

主語・目的語の省略や、指示語の多用をすると「内容を類推する」という追加の手間が発生します。
できるだけ省略せずに、具体的な固有名詞を添えて伝達しましょう。

複数トピックを伝える場合、トピックの切れ目を明確にする

複数のトピックを一気に知らせる場合、各トピックを雑然と伝えると受け手が把握するのに時間を要します。
場合によっては、大雑把に読んだ結果、すべてのトピックを確実に読んでもらえないかもしれません。
個別のトピックを明確に分けて伝えることで、話題の切れ目を明確にし、理解に必要とする時間を節約することができます。

まとめ

受け手の時間を節約する方法は、多少なりともメッセージの送り手の時間をプラスで必要とします。
一方で、「何を伝えるかを把握している送り手」がより詳細な情報を伝えるために必要とする手間は、「伝えられてはじめて内容を知る受け手」が負担する手間よりも小さなものになりやすく、その意味でコミュニケーション全体の負荷としては送り手が一工夫することで全体の負荷を減らすことが好ましいと考えています。

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